チョコレート映画祭 2018
プロジェクト名:チョコレート映画祭 2018
実施期間:2018年2月11日(日)~2月12日(月)
担当教員:福田淳子
コラボ外部団体:しもきた商店街振興組合・株式会社 ハッスルしもきた・下北沢大学実行委員会
プロジェクト内容:
下北沢の“しもきた商店街振興組合”他との協働で、バレンタインデー直前の連休を利用し、“愛”をテーマにした映画祭を二日間にわたってゼミ主催で開催した。商店街が運営するまちづくり会社が所有する空間等を利用して、映画研究の研究発表と展示発表、映画上映会を行い、併せて参加型イベントを行った。チョコレートをきっかけに人を呼び込み、映画によってまちの空間や人の動きをデザインし、様々な角度から“愛”について考える機会を作ることを目的とした企画である。
映画研究では、バレンタインデーに因んで“愛”をテーマにした作品を対象とし、恋人同士の愛だけでなく家族愛・夫婦愛・同性愛・友情など様々な形の“愛”について、社会との関連を視野に入れながらストーリー分析・行動分析などの考察を行った。
対象作品として「素晴らしきかな、人生」・「リリーのすべて」・「湯を沸かすほどの熱い愛」・「最強のふたり」を選定してグループに分かれて研究を進め、一日目には「リリーのすべて」・「湯を沸かすほどの熱い愛」・「最強のふたり」についてそれぞれの担当者がプレゼンテーションを行い、二日目には「素晴らしきかな、人生」を上映し、上映後には同作品について担当者がプレゼンテーションを行った。会場内には、4作品の研究成果についてパネルを作成し、展示発表した。
しもきた商店街振興組合のまちづくり会社が保有する「Studio B. us Shimokitazawa」デッキ部分では、来場者参加型企画として、大切な人へ向けた愛のメッセージを記入していただいて掲示し、参加者には無料でホット・チョコレートの配布を行った。
広報手段として、作成したチラシ配布の他に、チョコレート映画祭のアカウントを作成し、ツイッターへの書き込みやインスタグラムへの写真投稿などを積極的に行った。
2017年6月21日(水)13時30分~ (株)東洋興業ビル内会議室にて。
しもきた商店街振興組合の副理事長を務める小清水克典氏とのキックオフミーティングを実施。
今年の新メンバーとして自己紹介を行った。昨年度からバージョンアップするべく、企画書の素案を持ち込み、企画の概要を説明、協働事項について確認を行った。
2017年8月10日(木)13時30分~ (株)東洋興業ビル内会議室。
前回からの進捗を説明。
映画上映および研究展示を行う小劇場「しもきたドーン」を見学した。
昨年度と会場内の作りががらりと変わり、照明や音響設備が整った小劇場となっていた。
一階デッキ部分B.US部分から階段を上がって上映&展示会場である3階にどのように誘導するか、
昨年と同じ問題が浮上。階段にも展示を施して、工夫をしていこうということになる。
2017年8月29日(火)13時~
上映映画を決定するために、みんなで意見を出し合った。予算の関係上、上映できる映画は限られてしまうが、会場の小劇場「しもきたドーン」には舞台もできたので、研究発表も視野に入れて検討することになった。候補映画を鑑賞し、夏休み明けに意見を出し合い、決定していくことになった。
- 年の瀬も押し詰まった時期でしたが、年明けのスケジュール確認も含めて、展示や内容の確認をした。
また、展示の方法について再確認のため、会場の下見もさせてもらった。小劇場「しもきたドーン」の責任者・小栗さんと打ち合わせを行った。
3階に人を呼び込むために、今回初めて階段アートを実施することになった。
デザインと寸法のチェック。
こちらは浅見デザインの仮チラシ。本チラシができるまで大活躍!
こちらが本チラシ完成版、「かっこいい!」と大好評!
東京工芸大学芸術学部の近田晴香さんがデザインしてくださった。
2018年2月9日(金)
映画研究の成果をワードで作成したものを拡大印刷して糊付きパネルに貼って展示する。
対象作品は4作品。2~3名で1作品を担当し、1作品につき3枚のパネルを作成。合計で12枚のパネルを完成させた。1階デッキと離れた3階の展示会場まで何とか足を運んでもらおうと、階段アートを作成することに。写真はその作業中。その他、お土産用のチョコも準備完了。
2018年2月10日(土)
この日は学科の必修行事「卒業論文査定会」があったため、会場に着いたのは夕方。
久保寺さんがデッキの黒板にペンキを塗ってくださっていた。手にはマメが・・・。
この黒板は明日「チョコレート映画祭」用に使わせてもらう。描く図柄を確認中。
当日は10時に集合し、準備にかかった。準備部分は3ヶ所。1階段アート、2映画上映および研究展示会場、3デッキ部分の展示と参加型企画を行う黒板の準備。
1.階段アートのデザインは全部で4種類。下準備した紙を一段一段に貼り付ける作業を行った。
2.映画上映および研究展示会場
①展示会場の準備の様子。
展示完成!
当日は劇場の音響・照明担当の粂谷さんが、スポットライトを当てて、おしゃれなライティングを施してくださった。発表時の舞台照明も二日間担当していただくなど、大変お世話になった。
②研究発表の様子。
・スラム出身の黒人青年ドリスと、裕福だが不慮の事故で全身麻酔の障害を持つフィリップ、全く異なる環境に生き、価値観も違う二人が「友情」という強い愛で結ばれることになる『最強のふたり』。
・性同一性障害に悩む主人公とその妻との愛を中心に描いた『リリーのすべて』についての発表。
3.デッキ部分の展示と参加型企画を行う黒板の準備。
映画に冠する研究発表と展示、映画上映は以下のようなスケジュールで実施した。
3階の展示とデッキ部分との連携を取りながら、試行錯誤しながらもうまく進めることができた。
上映映画『素晴らしきかな、人生』の発表。
デッキ横では、1日目に引き続き、たくさんの方が愛のメッセージを書いてくださった。
参加型企画の愛のメッセージは二日間で200以上になり、以下のようなメッセージ・ハートが完成!!
イベントが終わったあとまで、掲示してくださった。
二日間の総来場者数は243名。
アンケート回収率は、二日間とも50%を越えた。
以下は結果を集計したグラフである。自由記述欄にも意見・感想等、多くの記入をいただいた。
[自由記述]
Q5.どの作品の展示がよかったですか。よろしければ理由もご記入ください。
【理由】①最強のふたり
・この作品しか見ていないから
・愛と聞いて真っ先に恋愛のほうを思い浮かべましたが、友情も愛情の一つであるのだと気づかされました
・行動分析が分かりやすい
・ずっと前から見たいと思っていた映画だから
・あらすじや登場人物が見やすくて映画に興味をもったから
・簡潔で分かりやすい
②リリーのすべて
・展示がよかったです
・みたことがあった
・好きだから(2)
・元々ジェンダーの問題に興味があり、それについて新たな見方を知ることができたから
・前見たときの感動を思い出した(2)
・すこし難しいテーマを扱っているにも関わらず分かりやすく、考えさせられました
・映画のテーマ、本質的な意味をよく分析しまとめている また、一枚目の百合もきれい
・LGBTに対し、とても肯定的だったため
③湯を沸かすほどの熱い愛
・映画を見ていたので
・洋画をみたことがないので邦画にした
・作品を多方向から考察していたため
・見たいと思ったから
・なんとなく
・友達がオススメしてくれたから
・よかった
④素晴らしきかな、人生
・とてもよかった
・映画を分析している
・人物相関図が一番分かりやすかった
・続きが気になる
・告知の動画がよくて、興味がわいた
・人生について深く考えさせられました
・考えさせられました…良い映画だなと思いました
・これしか見ていないけど良かったです
その他
・作品と合わせて観ることができなかったのでちゃんと観たかったです
・②と④は観たことがないので、この場では観られませんが今夜観ます!教えてくれてありがとうございます
・全部良かった!
Q6.感想やご意見がありましたら、ご記入ください。
・ホットチョコおいしかったです(10)
・寒い中お疲れ様でした 楽しかったです(2)
・ありがとうございました(5)
・頑張ってください(4)
・10代女性 チラシを持って声掛けをしている学生さんがすごく頑張っていて素敵でした。階段の世界の愛の言葉もすごくよかったです。
・10代女性 「リリーのすべて」見てみようと思います。
・10代女性 映画の新しい見方がわかりました。
・10代女性 「愛」というと今までは異性同士が心を通わせることで生まれるという考え方でしたが、リリーのすべての発表を通して性別関係なくその人、その存在「全てを包み込む」ことも「愛」になることに気づかされました。
・10代女性 もう少し画像等があると華やかになると思います
・10代女性 昭和女子大学に少し興味を持ちました
・20代女性 以前観たことがある映画の意味を知れてよかった 原題問題のLGBTをさらに人々に広めていってほしいです
・20代女性 人物を捉えることや映画全体を捉えた視点でうまくまとめられていた
・20代女性 予告とあらすじがあったので、見ていなくても理解することができました。
・20代女性 素晴らしい研究だと思いました 映画のチョイスも素晴らしい。
・20代女性 愛にまつわる様々な現象を考察していたので、今後の参考になりました。
・20代女性 たまたま見かけてきたのですが、とてもおもしろい企画でびっくりしました。
・20代女性 時間がなくてあまり展示は見られませんでしたがすてきな企画だと思いました。ゼミがんばってください。
・20代女性 会場もすごく素敵でした! 実際に映画見てみようと思います。
・20代女性 どの映画も気にはなっていたものの観てはいなかったので、今回このような企画をみることが出来て、作品を観ようと思いました。
・20代女性 映画は見れなかったけど、どの映画も観たいやつだった。チョイスがすてき。
・20代女性 お疲れ様でした。ゼミのクオリティとは思えないくらいでした。
・20代女性 道で呼び込みしている女の子たちが可愛くて、入りました!!!ホットチョコレートがおいしくてきゅんとしました。
・20代女性 準備からずっと頑張ってきているのをみていたので当日を楽しみにして来ました。
・20代男性 「幸せのオマケ」とは、「死」という視点から生きることを考えた時に、生きることが稀有なことであることを知ることではないかと思います。私は、宗教の立場から「死」を考えて論文を書いていますが、社会学的立場からの解釈にも興味があり、良いアプローチになりました。
・20代男性 ハワードとサイモンの死の比較が面白い観点での研究でした。他2人との比較もするとより良いのではないかと思いました。
・20代男性 楽しそうに運営している皆さんがとても素敵でした。これからも面白い企画、楽しみにしています。
・20代男性 テーマに沿った参加型の企画、場所がとてもよかったと思います。
・20代男性 映画の分析を見たのは初めてで、新鮮に見られました。音楽が物語そのものを指すというのは面白い見方だと思いました。
・20代男性 人々が幸せになるであろうテーマを研究しているのは本当に素晴らしい!世界中愛にあふれた世の中にするために、ぜひこれからも頑張ってほしい!
・20代 研究の際に、様々な立場の人々をつなげて考察していたのが素晴らしかったです。
・30代女性 役者を志す身です。ボイトレ帰りに映画を借りていこうと思っていたのですが、見たい作品の候補ができました。
・30代女性 たまたま出会えてご縁を感じました。
・30代女性 思いがけず素敵な映画に出会えました。
・20代女性 映画を深められるなんてステキだと思いました。
・30代男性 愛は大事 お金もちょっと大事 思いやりも大事(お互いを思いやること)
・30代男性 愛ねー…
・30代男性 彼女と今年、結婚を目標に頑張りたいです。
・50代女性 会場、階段装飾ともバレンタインらしく素敵でした。ポスターデザインもgoodです!発表もわかりやすくて素晴らしかったです。「リリーのすべて」は単なるLGBTの問題ではなく、前人未到の愛、普通には考えられないものすごく大きな愛なんだと気づかされました。もう一度きちんと映画を見たいと思いました。そしてLGBTの人々にも住みよい世界になってほしいと思います”
・50代男性 予想したよりもはるかに詳しく、かつ深く分析しまとめてあり、感銘を受けました。
・50代男性 音楽をからめて、トークセッションもやって夜の部があったらもっといいと思います。