「チョコレート映画祭 2017」
プロジェクト名:「チョコレート映画祭 2017」
実施期間:2017年2月11日(土)~2月12日(日)
担当教員:福田淳子
コラボ外部団体:しもきた商店街振興組合
プロジェクト内容:
チョコレートをテーマにした映画で様々な角度から社会について考える機会を作り、チョコレートをきっかけに人を呼び込み、“まち”が所有する空間をデザインして、イベントで“人の動きをデザインする”ということを目標とした企画である。
文化のまちとして注目される“下北沢”で、バレンタインデー直前の連休を利用し、チョコレートをテーマにした映画祭を2日間にわたって開催、チョコレートの“Bitter”な面、つまり労働問題やジェンダー問題などの社会問題を考える映画と、家族連れや恋人と楽しめる“Sweet”な映画を選定して映画の分析研究をパネル展示し、2日目には同会場で『チャーリーとチョコレート工場』の上映を行った。
しもきた商店街のまちづくり会社が所有する「Studio B.us Shimokitazawa」デッキ部分では、映画に登場するオリジナル・ホット・チョコレートを協力店に作っていただいて販売し、チョコレートにまつわるエピソードを記入してくれた方には無料でホット・チョコレートを配布するという参加型イベントを併せて開催した。展示を見てくれた方には、ミニ・チョコレートと映画祭ロゴ入りグッズの配布も行った。
しもきた商店街振興組合の理事でいらっしゃる小清水氏に、ゼミメンバーでご挨拶に行きました。下北沢で映画祭を開催したいという意志を伝え、ご了解をいただき、具体的に企画を考えて行くことになりました。下北沢には商店街が6つあることや、年間50くらいのイベントが開催されていること、人の動きをデザインして環境共生型の気持ちの良いまちづくりを目指して活動されていることなど、商店街の活動について具体的なお話をうかがいました。まちをリサーチし、様々な可能性を探る必要があることを実感しました。
しもきた商店街振興組合の理事でいらっしゃる小清水氏と久保寺氏に出席いただいて、どのような映画祭を開催したいのか、ゼミで事前に相談したいくつかの案をお話ししました。何のために開催するのか、目的を具体的にする必要があるなど、様々なご助言をいただき、会場の下見をさせていただきました。
- 会場下見
- 壁面に鏡があり、演劇やダンスの練習に使われている部屋です。
- しもきた商店街の作った“まちづくり会社”が所有する物件の店舗とデッキ部分。まだ工事中です。
- 商店街が管理する下北沢北口付近の広場
- 久保寺氏が経営する店舗の上にあるギャラリー入口
2度目の会場下見をさせていただきました。
前回下見した場所と同じフロアにある別の部屋を使わせていただけることになりました。
映画上映のために、白い壁面をスクリーン代わりに利用できることもわかりました。
- 前回下見をさせていただいた時には工事中だったデッキのある店舗奥は、Tシャツなどに印刷ができる工房になっています。
シルクスクリーンの版を作成してもらい、ロゴを作成して印刷することにしました。 - ホット・チョコレートを配布する会場で、試飲させていただきました。
- ご協力いただいた、しもきた商店街振興組合理事の久保寺氏と小清水氏
シルクスクリーンを使用しての印刷や配布用ホット・チョコレートについて、最終打ち合わせを行いました。
- 13時のオープンに向けて、展示会場の準備の様子。
みんなで知恵を絞ってテキパキとこなしました。 - デッキ部分の準備
- 予定どおり、13時にオープン。風が強くて寒い日でしたが、「ホット・チョコレートで温まってください!」の呼び声にどんどん人が集まってきました。
ハート型の付箋に、チョコにまつわるエピソードを書いてくださったら、ホット・チョコレートを無料で配布。3階の展示を見てくださった方にはチョコとロゴ入りコースターをプレゼントしました。 - 3階の展示室にもお客様が入り始めました。
1階デッキ部分から3階まで足を運んでもらうにはどうしたらよいのか、最も頭を悩ませたところです。みんなで知恵を絞って、導線を工夫しました。
学生の配置と役割分担、来場者の動線を図式化して共有しました。
1階デッキ部分から3階展示&映画上映会場への誘導が最も苦労したところ。
学生の呼び込みとアピールが功を奏して、2ヶ所の会場をうまく繋ぐことができました。
「昭和女子大生が映画祭をやってます!」の声を聞きつけて、昭和女子大学の卒業生や、
4月から昭和女子大学に入学します、という方も来てくれました。
とても嬉しい出会いがありました!
- 13時のオープンに向けて昼食を取りながら、直前の打ち合わせをしました。
- デッキ部分の準備も完了。
- 1日目同様、デッキも3階もたくさんの方が来てくれました。
- 15時から『チャーリーとチョコレート工場』を上映しました。
予想以上の方が鑑賞してくれました。 - 映画祭ロゴ入りトートバッグと、手作りインスタグラムの枠。これでたくさんの方が写真を撮っていかれました。
- お店のご協力で、映画『ショコラ』に登場するチリペッパー入りホット・チョコレートと、映画祭オリジナルのアマレットモカ、チョコベリーを作ってもらい、2日間にわたって販売しました。
写真はチョコ・ベリー(左)とアマレット・モカ(右)。 - 予定どおり18時に終了。
来場者に書いてもらったチョコのエピソードは167枚! - 片付ける前に全員で記念写真。
- 2日間、近くで見守ってくださった大阪屋さんのおじさんとおばさんと記念撮影。
たこ焼きもご馳走になりました。お世話になりました! - 全員でハートの付箋を剥がして・・・
- チョークの文字を消して・・・
- すっかりきれいになりました!
1階と3階に会場が分かれていたため心配しましたが、3階の展示に関心を持って見てくださる方もあり、展示・上映会場への来場者数は2日間で119名。予想以上の方が展示や映画を見てくださいました。1階デッキ部分には200名以上の方が来てくださいました。プログラムに挟み込んだアンケートの回答数は52枚、回収率は約4割でした。
集計結果は次のとおり。
来場者の年齢層は20代が最も多く、次が10代。中高生、大学生が関心を持って立ち寄ってくれたことがわかります。下北沢という“まち”の特性や雰囲気、人の流れを象徴しているようです。また、来場のきっかけは「たまたま見かけた」が6割以上であるにもかかわらず、一番良かった企画が「研究発表の展示」で、約4割という嬉しい結果でした。大学生らしい展示として評価していただけたとも考えられ、予想以上の成果を上げることができました。チョコレートドリンクの配布、映画上映を合わせると8割を超える結果となり、チョコレートに関する企画で人の動きをデザインしたいという本企画の目的はほぼ達成できたと言えます。この経験を糧にして、就職活動や卒業論文執筆等に取り組んでいきたいと、学生一同は意気込みを新たにしました。