既に実施された多彩なプロジェクトの活動報告を掲載しています。

大島サイト・リノベーション

ooshima2017-03

プロジェクト名:大島サイト・リノベーション
実施期間:2017年4月から2018年3月
担当教員:杉浦久子
コラボ外部団体:NPO法人 能島の里/しまなみ地域活性化推進協議会連合体
プロジェクト内容:
大島サイト・リノベーション活動は、大三島にて2014年から「日本一美しい島・大三島をつくろう」プロジェクトにおいて空間設置を行ったことから発展し、2016年春に隣島・大島の「NPO法人能島の里」の方々と出会い始まりました。
大島は高級石、大島石の産地です。カレイ山周辺には石切場が集中していますが出荷される大島石は減少してきています。また、瀬戸内海の温暖な気候は様々な果物や野菜、植物の生育に適し豊かな恵みがあります。しかし一方では孟宗竹等の過剰な繁茂により森の環境状態は悪化しています。
この「カレイ山展望公園」の管理を委託されている「能島の里」のメンバーは、この公園内に簡易な施設を必要に応じて自力で建設してきました。島の方々との関係を得る中で、その豊かな地域資源(歴史、景観、自然、素材、技、人の協働)を知ることとなりましたが、今回はこのメンバーと私達で、これらの地域資産を活かしてセルフ・ビルド&ハンド・メイドなものを作ることを考えました。
私達に期待されたことは、カレイ山公園内に「展望・休憩できる交流空間」を企画・設置すること。また、もうひとつは石文化公園内にある使われなくなった「食堂の再生」でした。
急務であった「食堂の再生」は、地元特産のイチジクと植物をイメージしたカフェ「映日果eejikka
(えぇ実家)」のイメージコンセプトを立て、照明・内装・植物・机などを、現地にあるものを最大限に使いながら再生し2月にはオープンしましたが、まだ進化し続けています。2017年夏には学生27名で現地に赴き家具やカウンター制作も行いました。また、今後はカレイ山に「竹の孤」を使った「展望・休憩できる交流空間」を協働でつくってゆくために、現地の竹を切り出し、南京玉簾のシステムを応用した竹のアーチを制作し10メートルのスパンを飛ばせることを実証実験しました。このような活動の成果を大島サイト・リノベーションin 秋桜祭「竹の孤・石の個」として今治市大島のカレイ山に建設予定の竹のアーチに包まれた空間(バンブーシェル)を学内「昭ルーム」にて実験展示しました。南京玉簾のシステムを応用した竹のアーチ「竹の孤」、特産の大島石を切り出した際に出る石の破片を「石の個」として大島のイメージ展示と休憩スペースをつくり、「石の個」のグッズ販売も行いました。今後はさらに、この残っている大島石を家具や建材として応用したものや、現地で余っている竹や土を使った空間をつくってゆく予定です。


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